〜神楽2679〜

すめらぎいやさか

四弦組合加入のお話

何かの「はじまり」というのは、往々にして「恥じらい」と「高揚感」が交錯するもので。

 

「見ないでください!」といいつつ、やっぱり見て欲しいのである。ツンデレである。

 

というわけで、ブログを始めました(笑) 

何の気なしに、思ったことを綴っていけたらいいな、と思ってます。

 

初回のテーマは「はじまり」というお話。素敵な企画にうっかり、ちゃっかり乗っかった結果でござい!受け取った想いは形にしたいものね。yucoさん、ありがとう!

 

yyy6996.hatenablog.com

 

そんなわけで、僕は大好きなパートナーとの馴れ初めを言葉として紡ぎます。

 

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あっ、ごめんなさいね、奥のいかつい方じゃなくて、手前の色白の子の方です。へへ、可愛いでしょ?

 
エレキベースと形容されるもの。
 
もっというと、ジャズベース」という代物。
 
そう、ギターよりも武器っぽいアレ。
すんごいカッコイイバンドで下手の方で地味に弾いてるアレ。
変態な人が打楽器のように叩いてるアレ。
 
 
ピンとこない人はYoutubeで「レッチリ」「フリー」で検索すればいいと思うよ。上半身裸の変態なおじさんがたくさんヒットするはず。
 
 

さて、このベースとの「出会い」である。

誰かとの「出会い」は別の誰かとの「別れ」の結果であるのはよくある話で。

このベースを手にしたのはちょうど1年前の今頃。その少し前に僕は母親を亡くしている。

 

その出来事は今回のテーマではないから割愛するけれど、一言で言うと当時の僕は

 

「限界」

 

だった。

 

だから何かに逃げたかった。

 

そんなある日の親友との会話。

 

「ギターやらん?ツインでさ、絶対楽しいって!」

 

考えるまでもなく、

 

うん、却下。

 

だって高校生の頃ネット通販で一度ギターを買って、手にしたことがあるんだもの。「初心者入門セット!」という謳い文句の1万円くらいでギターと必要なものがセットで買えちゃうアレである。

 

今思うと「安かろう、悪かろう」に手を出した僕が悪い。それは「ギター」という名のついた木材の塊。

 

3日で飽きた。

 

いや、正確には飽きるまでもなく、まともな音すら鳴らなかった。ギターとアンプをつなぐと、やかましいモールス信号が鳴り始め、「これ、シンセサイザーか?」って思うほどの粗悪品。火サスだったらいい感じに凶器になったかもしれないね。「使い方は君次第!」じゃねぇよ、馬鹿野郎!な代物であった。

 

つまりは(粗悪品に手を出した自分のせいにも関わらず) ギターにはあまりいい思い出がなく、何の気なしに返した言葉が

 

「どーせやるならベースがいいかな」

 

であった。

 

言葉というのは不思議なもので、何の気なしに放った言葉が本心を含んでいるのか、はたまた、言葉にすることで自分自身興味を持ってしまうのか。いずれにせよ、僕は自分で放ったその言葉のおかげで「ベース」という楽器を意識することになった。

 

調べてみると、いわゆるベーシストという人種は変態しかいないことが分かった。

 

亀田誠治、KenKen、ハマ・オカモトひなっち・・etc

 

初めてベースという楽器を意識して、ベーシストという人種を見てみようと思ったのだけれど、本当に変態ばかりである。持っているベースもプレイスタイルも、とにかくみんなバラバラ。

打楽器のようにベースをバシバシ叩く人もいれば、ピックでガシガシかきむしる人もいて。見た目もちょっとイッちゃってる人 or 極端に地味な人ばかりで。

 

でもみんなひたすらに「楽しそう」だった。いい年したおっさん達が、ベースという楽器を手にした瞬間、少年なのである。

 

公園で狂ったように走り回るだけで楽しかった子どもの頃。大人からしたら意味不明だが、それだけで笑えた、楽しかった時期が誰しもあったはずで。まさしくあの時の、無邪気な笑顔なのである。

 

そんな笑顔とは裏腹に、かき鳴らす音は重戦車重低音ズムズム

 

ベースという楽器が放つ音が、バンドの全ての音を前に押し出す。そこに迫力が生まれる。ライブ感が生まれる。

 

屋台骨。土台。だから「ベース」

 

「カッコイイ」

 

必要な理屈なんて、その一言で十分だと思った。

 

そこからはもうベースしか頭になかった。最初の一本が欲しい。音の良し悪しは分かるはずもないから、とにかくカッコイイやつが欲しい!

 

かつて大好きだったSUM41のベーシスト、Cone McCaslinが使っていたFenderの白のボディに黒のピックガードのデザインが欲しくなった。いわゆるシド・ヴィシャス、パンクなベーシストのそれである。

 

とはいえ、彼が使っていたプレシジョンベースよりは初心者が扱いやすいジャズベースを最初の一本にしようと決めていたから、デザインは少し妥協して、ヴィンテージホワイトに。

 

素人なりに詰め込める知識を詰めこんで、夏のボーナスを握りしめて御茶ノ水に乗り込んだ。お目当のベースがあるお店は限られていたから、そう時間はかからない。

 

「あった!」

 

と同時に

 

「こいつだ!」

 

であった。

 

恋に落ちるという表現、まさしく。

 

即購入。お迎え。

 

「いらっしゃい、今日からここが君のお家だよ」ワンコを迎えたその日のような感覚。

 

シールドでベースをアンプにつなぐ。

個人的にこの時間が未だにたまらなく好きである。鎧を纏う感覚。

 

鳴らしたいという欲求のままに、4弦の開放弦をつまびく。

 

重・低・音!

 

ズムズムである。ドゥムドゥムである。ドゥーン!ボーン!である。

 

エクスタシー!

 

と我らが師匠、亀田誠治のことばそのままに、ベースという世界にヤラれた瞬間。快楽とアドレナリンが共存する感じ。

 

そこからは毎日ベースという楽器と向かい合った1年。ただただ楽しくて、もっと知りたい、もっと上手くなりたい、しかなかった。

 

手垢がついた指板、ピックで削れたピックアップ。少しずつ刻まれる唯一無二感。

 

それでもこの子に対する思いはあの時のままに。そのうち『弾いてみた』動画なんてあげれるくらいになりたいね。

 

そんなこんなで、このブログの「はじまり」は大好きなベースとの「出会い」から。

初回なので気合入れて書いたけど、これから先はきっと雑になっていきます(笑)独り言の延長で書いていけたらいいな。

 

最後に、去年のベースの日の様子を貼ってお別れです。Bye!!

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