〜神楽2679〜

すめらぎいやさか

歓びの明日に、その理由

春が苦手な人種

春って死にたくなる。

 

「大好き」が、大好き「だった」になって。

 

「愛してる」の答えが、「ありがとう」になる。

 

土砂降りの雨の中、無造作に投げつけられた言葉と一緒に、なくしてしまった「大切」を、思い出す。

 

それなのに、春は容赦なくて。

 

ポカポカの陽気に照らされて、新しい生命がキラキラと輝いて。

 

部屋の隅で膝を抱えて生きていたい人間すら、照らし出す。

 

黒子にスポットライト浴びせてどうすんだよ、って思う。

 

どうも春は苦手だ。

 

この時期になるといつも心が勝手にズキズキして、いつも何かに悩んでる。

 

今年も例外ではないらしく。

 

僕の心は、秒針が時を刻むようにドキドキ鳴りやがる。

 

「苦しい」とか、「辛い」とか、そういう言葉ばかり頭に浮かぶ。

 

あーもう、めんどくせぇから、死にてぇな。

 

天国の家族に会いてぇな。

 

って、そんなことを想う。

 

でもね、毎日「死にてぇ」って思いながら生きてる人間も、たまには「生きてぇな」って思いたいんですよ。

 

めんどくさいね、人間ってさ。

 

居場所のない人の実家=ライブハウス

 

分かりやすく道に迷った人間は、分かりやすく音楽に救われる。

 

SUPER BEAVER初のホールツアー@中野サンプラザ

 

f:id:sumsum41chuck:20190330200555j:image

f:id:sumsum41chuck:20190330215450j:image

 

暗転。

 

SE。

 

拳を付き合わせる4人。

 

ゆっくりと、優しく歌い始める 。

 

youtu.be

 

自分がわからないんです 嘘だ
どうすればいいかな 嘘だ
正しいと言って欲しいだけでしょう
ねえ でも誰が決めんの それ

 

『それでも世界が目を覚ますのなら』

 

ズキズキが止まった。

 

「あー、嘘つきは自分だったんだ」って、気づいてしまった。

 

真剣に対峙しないと、楽しむことはできないんだよ! 

 

なりたい自分は、自分にしか分からないんだよ!

なりたい自分は、自分しかなれないんだよ!

会いたいあなたは、あなたを待ってんだぞっ!

 

ボーカルの渋谷龍太の言葉が心に刺さる。

自分の本音に気づく。

 

来年のことに興味はねえ!

来月のことにも興味はねえ!

俺が興味があるのは、1秒先のあなたのことだけだよ! 

 

youtu.be

 

歓びの明日に

ねえ、僕らは

絶えず歌う

悲しいとか、声に出して

 

『歓びの明日に』

 

僕の志。

 

やっぱりこの言葉だと思う。

 

結婚を約束した人に裏切られても。

 

大切な家族が自ら命を絶っても。

 

最愛の母が突然この世を去っても。

 

非日常と化した日常は続く。

 

悲しいって言ってもいい。

 

つらいって泣いてもいい。

 

でも、どうせ死ぬなら、歓びの明日に向けて歩んでいきたい。

笑顔で死にたい。

 

色々あるよな、楽しいだけじゃない、悲しいこと、悔しいこと。

万全の状態じゃなくてもいいからさ、また会いに来てくれよ!

嬉しいことも、悲しいことさえも、俺たちは受け止めたいから! 

 

この人たちとは言語が通じる。

 

彼らも、メジャーからおっこちて、一度は「死んだ」バンド。

 

それでも一歩一歩自分らしく突き進んで、武道館まで行った。

 

どこまでも力強いのに、

 

どこまでも優しい。

 

「もう少しだけ生きてみようかな」

 

冷たい雨に打たれながら、そんなことを考えた。